今回はキャンティクラシコについてお話しします。トスカーナ地方の有名なワインです。詳細の話は”楽しいイタリアンワイン講座”をみていただくとわかると思いますが、今回はキャンティクラシコと一言にいってもなぜ大きく違うものがあるのかというところをお話しして、おすすめのワインを記載します。
まず初めに基本的な知識としてキャンティ、とキャンティクラシコは法律が違います。ただ細かい話はどうでも良く覚えていただきたいのはキャンティよりキャンティクラシコのほうがちょっと良いワインですということ。
なぜ味の幅がキャンティクラシコで大きいのかというと、もちろん土壌の違いはありますが、それは詳細を勉強したい方においておいて、味に影響があるのはそのブレンド比率です。法律ではサンジョヴェーゼ 最低80% その他黒葡萄 最大20%。この20%が大きい。20%も他のブドウを入れるとその影響力が多く、サンジョベーゼらしさはもちろんあるが、ワイン自体のタイプは大きく変わってきます。ここでは2つのタイプを紹介します。
1つ目はエレガント系で昔のキャンティを知っている方であればそれに近いもの。
もう1つは濃厚でボディが太めなキャンティ。アメリカ人がとても好むタイプです。実際アメリカ人が所有しているキャンティのワイナリーを訪れたことがありますが、キャンティクラシコというより、メルローぽい野太いワインダットのを覚えています。
最初のタイプの代表的的なワインがカステッロ ディ フォンテルートリというワイナリーのキャンティクラシコ。ブレンド比率はサンジョベーゼ90%とサンジョベーゼが主体でマルヴァジア・ネーラとコロリーノという土着品種のブレンド。サンジョベーゼの可愛らしさとエレガント系の味わいです。
濃厚でボディが太めなキャンティの代表格は、ブランカイアのキャンティクラシコ”リゼルヴァ”です。リゼルヴァなのでキャンティクラシコより格付けは上ですが、メルローが20%入っているのワイン自体のキャラクターが濃厚となっています。なお、ブランカイアはキャンティクラシコはサンジョベーゼのみで作っており可憐なワインとなっているので、ブランカイアのキャンティクラシコとリゼルヴァの飲み比べも面白いと思います。全体的にメルローを使用しているものは後者のタイプになることが多いです。