ワインのコルクとスクリューキャップ、同じ値段のものがあったとしたらどちらを選びますか?ある程度高いワインならコルクの方が雰囲気はでますよね。今回は少しコルクについて理解をしていただきたくお話しします。
ニュージーランドのワインはほぼ全てスクリューキャップです。これは環境というよりもワインの品質を一定にする目的があります。コルクは先日ワインTIPS#4でもお話しした通りブショネがどうしても付きまとうからです。あ、ここでいっているコルクは合成コルクではなく、本当の樫の木を使っている天然コルクです。
では環境についてはどうでしょうか?イメージは木を使っているからもしかしたら伐採などしていると思われる方もいますが、実際は環境にやさしい。そもそもコルクの原材料となる樫の木は樹齢が高いものを対象に10年ごとに剥いで使うので別に木を伐採するわけではない。つまり環境問題でコルクが無くなることはない。逆にスクリューキャップの方がアルミを生産しており土に戻らないのでどうかなと個人的には思います。
消費者にとって一般的なコルクとスクリューキャップの値段差は2倍と言われています。10円台がスクリューキャップですのであまりインパクトはありません。やはりブショネがあるかないかが大きな分かれ目となりますが、数万円のワインでスクリューキャップはちょっとという方も多いかなとは思います。
熟成についてはどうでしょうか?これも間違った認識の人がいますね。コルクは酸素を取り入れるから熟成に向いているという人がいますが、スクリューキャップは完全密閉ではありません。酸素を通しますのでこちらも熟成が進みます。おそらくはコルクよりゆっくりかもしれませんが、何度も良い熟成をしたスクリューキャップのワインを味わっているので間違い無いと思います。
さて、実はブショネがでないコルクもポルトガルのコルク生産最大手アモリム社が作っています。値段はもちろん高いですが、高級なワインはここのものを使っている場合も多く、ブショネの心配がほぼないものとなっています。将来的にはコルクのブショネがなくなることもあるかもしれません。