つぶやき第3回:ブレンド

ボルドーでシャトーを回ると本当に根強い文化なのかみんなブレンドが大好き。カベルネは骨格、メルローは柔らかさ、プティベルドはスパイス・・・などなど。でも本当に味の完成を求めるためにブレンドとしているのでしょうか?

確かに品質を一定に保つために昔はこのようなブレンドでネゴシアンという商人が買付をして独自にブレンドをして販売をしていたのでその名残でなっているだけというのが現実ですが、ブレンドはしたくてするケースは伝統的なワイン地域(ボルドーなど)では逆に少ないかもしれません。

その1: いまさらブランドを捨てるわけにはいかない。

ボルドーは歴史があり格付けがありワイン名=シャトー名となっているので消費者からは分かりやすい。(格付けについては別項目でつぶやくが、要は消費者としては迷惑な制度でワイン業界を歪めている)。

よって今更シャトー・マルゴーがメルロー100%のワイン、カベルネ100%のワインなど販売ができるわけがない。シャトーマルゴーといえばシャトー・マルゴー、たった1つのワインでブレンドされたワインなのだから。 

その2: ブレンドの比率とは

ブレンドの比率を変えるとまったくことなるワインの性格になる。それであれば同じワイナリでもかなり違うワインができるのではないかという疑問もある。にも関わらず、シャトー・マルゴーはシャトー・マルゴーとしての性格をもったワインと例年なる。これは単純で、作付面積の比率に沿っているだけなのだ。メルロー80% カベルネ20%の面積ではその比率のブレンドになる。仮に、このケースにおいてカベルネ80%のブレンドワインのほうが良いワインだとしても作らないし、生産量が保てないのだ。結局落ち着くところに落ち着くことになる

その3: ブレンドvs. 単一品種

消費者からすると、美味しいワインを飲みたいので、ブレンドなのか単一品種なのかはどうでもいい。ただし、これがまさに複雑で消費者を混乱させる。例えばある人がボルドーのメドックをソムリエに頼んだとする。こうなるとソムリエは難しい。メドックという地域でもカベルネでほぼ構成しているワインもあれば、メルローで構成している場合もあり両者はまったく違った性質のものだからだ。

ちなみにこの現象は2のブレンド比率の作付面積に関連するが、メルローという葡萄は水分を欲する。そのため基本は粘土質の畑を好む。一方晩熟型のカベルネは水分を極端に嫌う。そのため水はけのよい砂利の畑を好む。つまり葡萄そのものも全く違う正確のもので、メルローとカベルネは似て非なるものなのだ。

話が逸れたが、ブレンドかそうでないかはどうでもいい。ワインは生産者で選ぶという基本を忘れなければ大丈夫。

その4: 実験してみよう

ボルドーのあるシャトーでブレンドの体験をした。その時は4種類 若木で作ったカベルネ・フラン、古木で作ったカベルネ・フラン 若木で作ったメルロー、古木で作ったメルロー。ワインを少し知っているのであればカベルネ・フランとメルローということでサンテミリオンかポムロールのワイナリーだなと分かりますよね。

さて、このワイナリでの体験は4種類を単体でテースティングをしてからブレンドしてみます。カベルネ・フランは骨格とスパイス。メルローは丸く、果実味があるので、ブレンドの仕方でまったく違うワインになります。若い木の葡萄は明るく、酸味が強いが総じて飲みやすいワインになり、年寄りの葡萄は旨みとコクをもたらします。どちらが好きかは個人の好みです。

家でブレンドの実験をするのにオススメなのが、チリの反則コスパのコノスル。800円くらいのビシクレタシリーズで良いでしょう。何本かで試してみると盛り上がりますからオススメします。

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